2014年10月に小6の娘と一緒に、奈良の平城京跡に行ってきました。
どうやって回るか考えたのですがお天気も良かったので、近鉄奈良駅前でレンタサイクルを借りて、自転車で回りました。
こちらでは、平城京跡を詳しくレポートします!
>>2014年10月レンタサイクルで回る奈良「平城京跡⇒唐招提寺」1日のスケジュールはこちら。
近鉄奈良駅前でレンタサイクルを借りて、出発した小6の娘と私。
奈良県立美術館で「古事記展」を観て、お茶処ときわで休憩した後、平城京跡に向けて出発しました。
>>「お茶処ときわ」の詳細レポートはこちら
朱雀門
私たちが最初に到着したのは、朱雀門。
近鉄奈良駅前からレンタサイクルで30分ほどで到着しました。
どこか駐車場に自転車を停めないといけないのかなー、と思ってガードマンさんに聞いたら「平城京跡の中はどこでも自転車で行ってもらっていいんですよ」と教えてくれました。
そうなんだ!ラッキー!
だって、ほら!入り口から朱雀門までこんなに距離があるんだもん。歩くと思ったらゾッとする(笑)。天気もいいし、広いところをチャリンコで走るのってすごく気持ちい!
朱雀門の真下に自転車を停めて、「ほえー!朱雀門ってでけー!」なんて半分口をあけながら見上げていると、ボランティアガイドのおじさまが話しかけてくださいました。
「ここは平城京の中でも政治の中心となる平城宮の跡地です」
「この朱雀門から中が宮殿、外がいわゆる都ですな。この朱雀門の外はズドンと、今で言うたら20車線くらいの広い道路がまっすぐ通ってましてな、4㎞先に羅生門っちゅう、例のほら芥川龍之介のあれですわ、その羅生門がありましてな、そこが都の入り口だったわけですわ。」
ここで文字にすると何の迫力もありませんが、現地で聞くと鳥肌もんです。
はるか1㎞先に大極殿が小さく見える中で、当時の都の光景を頭の中でポワンポワンと想像しちゃいます。
「自転車ならぜひ全部の展示館を回ってください。それぞれにボランティアガイドがおりますから」とのこと。
スタンプラリーもやっていて、全部回ると最後の平城京跡資料館で粗品がもらえるんだとか。
本当は、朱雀門と近くにある平城京歴史館・遣唐使船復原展示だけ見たら東大寺へ行くつもりだったのですが、急遽予定変更。平城京跡をゆっくりと巡ることにいたしました。
東院庭園
朱雀門の次に向かったのは東院庭園。平城宮の敷地内をチャリンコで走るんですが、これが面白くて!
途中踏切があるんだけど、何にもない昔の踏切なのよ。遮断機も何にもない。
右左右見てどこどこ自転車で渡りました。
しかもそれが、すすき野原の真ん中だから笑える。お姉ちゃんが一番興奮したのはココかも。
で到着したのが東院庭園。
ここでもボランティアガイドさんが、分かりやすく話してくださってすごく面白かった!
1300年前、平城京がココにあったとき、宴会をしていたお庭なんだそうです。
ほとんど完璧に発掘調査ができていて、池があった場所、橋があった場所、建物があった場所、どこに何の木が植えられていたか、忠実に再現されています。
平らな橋とカーブした橋の違いはその橋脚の間隔の違いから分かるんだって。
平らな橋 |
カーブした橋 |
こちらの小川では、お舟遊びが行われていたんだって。実際にお舟が出てきたことからわかったそうですよ。
思い返してもワクワクします。私の立っているこの場所で1300年前の人々は何を思っていたのでしょうか。。。
遺構展示館
東院庭園からまっすぐ上に500メートルほど。次は遺構展示館に行きました。
こちらは、実際の発掘現場をそのまま見ることができます。
柱の跡から建物の大きさ、立て直している回数などを推測することができるのだとか。
当時としては珍しいレンガを敷き詰めた建物跡も見ることができます。
こちらは1300年前に使われていた井戸!木そのものが出てきたんですよ!
劣化しないようにプラスチック樹脂で固めてありますが、原型はそのまま。当時のカンナ跡なども残っています。
遺構展示館の外には、内裏跡。実際に柱が建っていた所に円柱型にカットされた木が植えられています。今より柱の間隔が狭いよね~、なんて思うのは私だけでしょうか。
ランチ;カフェはなや
もう時間は13時30分。おなかペコペコ。
だけど、このあたりは何にもない田んぼの1本道でレストランなんてあるはずがない!と思っていたけど、検索したらありました!すぐそこに「カフェはなや」!
もう神のお助けとばかりに、飛び込みましたよ(笑)。
ご自宅を土日だけランチ営業してくださっています。本日のランチはカツカレーでした。
サラダもボリュームたっぷりでおいしくいただきました。
大極殿
お腹がいっぱいになったところで、平城京跡ちゃりんこツアー後半戦と参ります。
平城京跡のなかでもひときわ大きくて派手な建物がこちら。2010年の平安遷都1300年祭を記念して復原された大極殿です。
宮殿の中でも天皇が政治をつかさどる最も重要な建物として、即位の儀式などが行われたのがここ大極殿です。おそらくここに官僚さんがズラリと並んで朝礼をしたであろう広場の向こうにでーんとそびえ立ちます。
こちらだけは、「自転車はあっち側に置いてください」と言われたので大極殿前の広場の向こう側に自転車を置き、大極殿までテクテク歩きました。
この大極殿は、2010年の遷都1300年祭りを記念して、復原されたばかり。
発掘データや奈良時代から残る他の建物を参考にして建てられたとのことですが、お話しを聞けば聞くほど、ほぼ完ぺきに再現されているのではないか?と思えてくるほどリアルに再現されているに違いないです。
中には天皇の玉座である「高御座(たかみくら)」が置かれています。
中の装飾もキレイで、見応え十分。
さすがに大極殿は東院庭園や遺構展示館より人が多くて、ボランティアガイドさんの説明も短めだったのが残念。
平城宮跡資料館
平城京跡チャリンコツアーもいよいよ最後。平城京跡資料館に到着です。
こちらでは、当時の役所や宮殿の内部を原寸大で再現しているコーナーや、発掘調査で出て来たものを間近で見られます。
この時期「地下の正倉院展」と銘打って、実際に出てきた木簡の実物を観ることができました。当時の人が書いたであろう落書きや、胸に釘の刺さった「呪いの人形」があったのにはびっくり。当時も今も嫌な奴に対する思いはいっしょなんだと思うと笑えてきました。
子供が触れる模型や、発掘技術を肌で体験できるゲームコーナーもあって、6年生のお姉ちゃんもかなり時間をかけて楽しんでいましたよ。
これにて、平城京跡にある展示館5つ、すべて観終わりました。
時間にすると、ランチを含めて3時間45分かかりました。平城京跡って本当に観るところがたくさんあって、スケールの大きな史跡だな、と思います。
小学生から高校生まで十分勉強になる内容が詰まっているし、もちろん大人が観ても面白いです。ぜひお子様と一緒に行ってみてください。
ちなみにこの後私たちは、自転車で移動して、唐招提寺へ行きましたよ。
唐招提寺のブログ記事はこちらでーす!